イジメていた男の子達は、いつ行ってしまったのだろうか…。

周りを見渡すと、もうあの男の子達の姿は居ない。


「……大丈夫?」

そう言ってくれ、私に小さな手を差し延べて、立てる?と言う顔で私を見てきた。

はっとなった私は、怖ばった顔を緩めることが出来た。

「うん!ありがとう」

私は差し伸べる手をとって、立ち上がった。

すると口を開けて──


「僕、那珂町佑哉…君は?」

え……?

突然名前を言ってきた。
私も、言わなきゃ…!

「私ッ、宮下真琴…」