話し終えると美香の目には涙がこぼれていた。





「美香?」




「悠梨ちゃん……………そんなことが……………」



「俺も…初めてちゃんと聞いたかも」



「悠梨…グスッ」



先生もひかるも、私の話に驚いていた。



このことを誰かに話すのは初めてかもしれない…。


ずっと逃げてたから。



「私、実は友達作るの怖いんだ。」



「え?」



3人とも不思議そうに聞いてきた。



「もう、2度と失いたくないものだから。もう……………居なくなって欲しくないの…。私のせいで。いじめのせいで…。」




気がつくと私の目からは涙がまたこぼれていた。



あーあ。


だめだな、やっぱ。


希里の話を思い出すと、無性に寂しくなる。



「……………悠梨ちゃん。」




美香が口を開いた。



「悠梨ちゃんは、いじめられてる私に変わるきっかけを作ってくれたよね?」




「…うん」



あのとき、美香がいじめられてるのに何故か腹が立ったのは、希里を思い出したからかもしれない。



「それは、……………いじめられてる私が自殺をして欲しくない…から?」




ドクン………………





自分の気持ちがわからない。



…………わかんない。




美香の言った通りなの?



「悠梨、あんた、もう友達いるじゃない」





「…………え……?」




先生が私の肩を優しく持って口を開いた。




「美香ちゃんは、もう。とっくのとおに友達なのよ。」





「友達………………」





美香がとっくのとおに友達…………。



「小学校からね?小学校から友達なんだから中学校で少し離れたくらいで友達という関係は終わらない。」




………………私は、友達がいた。





美香も…雄大も………みんな…………




私の友達だった。


そして、愛梨も……………。