愛梨は、スリッパの中の画びょうをパラパラと地面に落とし、スリッパを履いてそのまま教室に向かった。
愛梨が通った後は、ポタポタと水滴が床に落ちている。
それも、また生々しい。
「………先に教室に行っとくか…」
気まずい雰囲気のまま、私達は愛梨より先に教室に入って愛梨が入ってくるまで待機していた。
もちろん、いつもどおり私は一人で音楽を聞いていたり、美香は友達と話したり、和樹や雄大は他の男子と遊んだりしている。
離れておかないと、感の鋭い姫実とかはすぐ企んでいることに気づくだろう。
だから、他のクラスの皆も昨日みたいに皆仲良く♪という雰囲気はだしていない。
まだ、委員長からは作戦がきてないけど今もなお、委員長は作戦を考えてくれているのだろう。
机と向き合って紙とにらめっこしている。
チャイムがなるまであと10分。
愛梨は、まだ教室にきていない。
パンダ集団らはみんな来て姫実の周りでスマホや化粧をしたりしている。
やっぱり、愛梨がいつも真ん中にいたぶん迫力がない。
なんだか、違和感がある。
ピロン
LINEがきた。
美香からだった。
【愛梨ちゃんまだかな?】
《さすがに、来るでしょ》
ピロン
【だといいけど…】
《逃げたらさ負けだからってこと愛梨が一番よくしってるはず》
ピロン
【そっか…】
ガラッ…
返事を返そうとしたとき、教室のドアがあいた。
シンッ………
騒がしかった教室内が一瞬にして静まり返って入ってきた、愛梨に視線が集まった。
愛梨は、ビチョビチョには濡れていなくていつもどおりだった。
姫実たちの視線は睨みつけるような目つき。
それにも、動じない愛梨はすごい。
堂々と歩いて自分の席に座ってスマホをいじりだした。
教室内は、まだ静まり返っている。
…また、何かが起こりそうな………



