きっと…責任をおっているんだろう。
けど、ずっと一緒にいたのに愛梨の家庭事情は誰も知らなかった。
愛梨が言おうともしなかったし、私達も聞こうとしなかった。
虐待…。
それは、今も受けているんだろうか…?
だとしたら…
「愛梨を…助けてあげたい…」
口からそういう言葉が溢れていた。
中学生の私ではありえなかった。
いや、つい最近までかな。
友達なんて必要なかったし、助けたいなんて思いもしなかった。
けど、なんでだろ?
今は、だれも手放したくないと思っている。
なんでだろ?
こんなに、暖かい気持ち…。
久しぶりかもしれない。
「俺も…あんな奴だけど愛梨はいいやつだ。それを知ってるのは俺たちしかいねえ。」
和樹がそういった。
「…俺もだ…。愛梨ちゃんを救いてえ。それで、…また小学生のときみたいに皆で仲良くしてえ。」
雄大もそういった。
いま、私達は1つになっている。
そう、感じた…。