でも、いっこうに他のパンダ集団は購買に行こうとしない。


それどころか、教室の中の皆が焦りの表情をしている。


「(?)」


なになに?


ヘッドホンを外してみる。



「愛梨まじうぜえんだけどぉ」



「だよねぇ。まじ、うざーい」



「リーダーぶってんじゃねえぞみたいな?」



そういって、堂々と愛梨の悪口を言うパンダ集団。


その中心には姫実。




「どーするー?愛梨のことぉ。」



そういって、笑っているのはパンダ集団の1人、由来。


由来は、一番パンダ集団の中でも愛梨に気を使ってた。


愛梨によくパシられていたような気がする。


「うーん、そーだなー」




そういって、腕を組んで何かたくらんでいるようにニヤニヤしている姫実。


「ねえ、ターゲット…愛梨にしない?」




そして、姫実が言った。



その瞬間、教室は一気に静まり返った。



視線が姫実に集まる。