そう言いった瞬間愛梨の表情が変わった。
鬼のよう。
「なんで……あんなに優しかったのに…。皆仲良かったのに……」
美香も、口が止まらない。
でも、美香の言っていることは間違ってなんかない。
むしろ、正論。
だって、ずっと仲良かったのにいきなり中学校に入って立場が変わってきた。
愛梨はいじめる側、美香はいじめられる側、私は……いつも1人で…。
あの、仲良かった面影は綺麗になくなった
「うるせえな!!!」
ビクッ
皆の肩がそう動いた気がする。
愛梨が大声をだしたから。
「元はといえば!!おまえのせいだろ?!!おまえが………おまえが雄大くんをとったから!!」
「え………?」
「なんで、私じゃなくて雄大くんは美香なの?!!ずっと皆一緒にいたじゃん!!仲良かったじゃん!!美香と私どこが違う?!顔は私の方が可愛いもん!!」
そこまで愛梨は言い切ると涙を流した。
「…………そういうところ」
黙ってた雄大が口を開いた
「そういうところがまず美香と違う。」
そこまでいうと、雄大は美香を連れて教室から出てしまった。
泣き崩れる愛梨。
愛梨に駆け寄るパンダ集団。
ザワザワ何かを話している他のクラスメイト。
異常な光景だろうな。
でも、愛梨はずっと雄大が好きだったなんて…。
でも、愛梨…そんなこと一言も言ってなかった。
なにかが崩れる音がした…