ガラッ
「おはよう、悠梨ちゃん」
「おはよ」
いじめっ子に挨拶されて席に着く。
私、中野悠梨は高校2年生。
いじめっ子でも、いじめられっ子でも、安全地帯でもない。
1匹狼。
自分でいうのもなんだけど、いじめっ子に言われるほど価値が低いわけじゃないからいじめられない。
容姿だって、パンダみたいな化粧しなくても十分勝ってる。
教室では、また今日もいじめっ子がいじめられっ子をいじめてる。
本当に、毎日毎日飽きないよね?
私は、ヘッドホンをつけて自分の世界に入ろうとした。
ガンッ
教室中が静まったのがヘッドホンをつけていてもわかった。
教室の中心にいるのは、いじめっ子のリーダーと、いじめられっ子。
いじめっ子のリーダー、森崎愛梨は常にパンダ集団を引き連れてる。
スカートもパンツ見えるくらい短い。
髪の毛も明るい茶髪で、まつげなんか目と一体化してるから。
いじめられっ子は中山美香。
ボサボサの髪の毛に、眼鏡、規則通りのスカート丈。
まあ、いじめられっ子のど定番。