ガンッ───
いきなり、壁を叩いたのは。
徳川雄大だった。
正直意外だ。
雄大は、基本チャラチャラしてて、誰かがイジメられていたりしても見て見ぬ振りをしたり一緒になって笑ったりするようなやつだ。
イケメンだから、女もよってくる。
来るもの拒まず。
らしいけど、愛梨に告白された時は断っていた。
どうしてかは、わからないけど。
けど、今、美香をかばった。
どうして?
「そのへんでやめたら?愛梨ちゃん」
珍しく、眉間にしわをよせてそう言い切った雄大に驚いたのか愛梨は動きを止めた。
美香は頬を真っ赤に腫らしている。
雄大は、美香に手を差し伸べ「大丈夫?」と言った。
美香も、その手を取って「うん」と頷いた。
雄大は、美香の肩を支えながら愛梨と向き合った。
「なんで?美香守るの?雄大くんだって美香いじめてた時……………」
そこまでいうと愛梨は黙った。
「………………俺は、美香がイジメられてたときは何もしてないよ。笑ったりもしてない。見て見ぬふりもしてない。イジメられてたときは教室から離れてたからね。」
……………確かに………
いなかった。
他の女子と遊んでいたんだろうけど休み時間や休憩時間は雄大はいなかった。
でも、なんで美香をかばったりなんか?
しかも、美香って言ったよね………?
なんの関係が二人にはあるの?



