「鴒淤っ!」




私は早速、お昼休み、

屋上に鴒淤を呼び出した




「学校で梨花から呼ばれるなんて、

珍しいじゃん?

どーしたんだよ?」




この時の鴒淤は、2人きりの時と同じで


いつもの学校での鴒淤じゃなかった。




私は決意したんだ。


だから震える声で、精一杯普通にして



鴒淤に告げた。










「もう、鴒淤のこと、



好きじゃなくなった。



だから、別れるね」





必死に作った最後の笑顔。



どうか、この言葉を信じてください。



私のことを、嫌いになってください。








嫌…


嫌だよ…




本当はずっと、


これからも


この先も…





ずっと一緒にいたいよ。







「大好きだったよ…」




今でも大好きだよ。





私はそっと言葉にした後、




走って屋上を出た。







その時に流した涙を




キミは知らない。