ある日の夕方四時。
私の家では…………
バタバタ走り回るお母さん。
「紫音!!ぼけーっとしてないで少しは家を片付けて!!家庭訪問やろ!?」
なんで先生が来るって知ってるのに片付けてないんだろう…
てか綺麗だよ?
………リビングだけ。
「何したらいいん?」
「そこにある洗濯物押し入れの中つっこんで!!」
言われるがままに動く。
お母さん……
押し入れが悲鳴をあげてます。
開けるのもこわいです。
洗濯物を持ちながら今にも壊れそうな押し入れを見てると…
「あーもー!!はよして!!貸し!!」
私から洗濯物を奪い取り一瞬にして押し入れに入れた。
…すごいですお母さん。
神技です。
何一つ物が落ちてこなかった。
「すごい………」
「速さが肝心よ」
ドヤ顔を決め、もー来るわ!!と言いながら来客用のコップに緑茶を入れているお母さん。
目を輝かせてお母さんを見た。
でも……
押し入れ醜いなぁ………