「紫音さんは算数が苦手で…」
先生が言い終わるまで待てないようなお母さん。
何か言いたそうなんだけど……
「それは…」
あっ言った!!
「それは全く出来てないんですか?」
「出来てるのは出来てますが授業中よく寝ていて…それでなのかテストの点があまりよくないと思います。」
あ………っははー……
気づかれてないと思ったのになぁ…
隣からすっごい視線を感じた。
恐る恐る見る…
苦笑いをしてどうにか怒られないように……
っっっひぃぃぃぃいいいいい!!!!
鬼のようなお母さんが小声で「後で覚えておきなさい」と言っていたのを聞こえたのは私だけではなかった。
先生も少しお母さんを見る目が潤んでいた。

