__ガラッ__


部屋の窓を開け、あたしは月に向って、手を伸ばす。


この癖だけは、どうしても抜けなかった。


だってこうしてると、少しだけ響月が近くに感じられるから、、、


「、、、ただいま、響月」


月に向かって、、、


ううん、響月に向って言う。


それに、響月が返事をくれたことはないけど、、、


でも瞳を閉じたら、、、


笑って迎えてくれる、高校生の頃の響月に会えるんだ。


もう、どっちが上か、わからないね?


それに26のあたしなんて、高校生の響月からしたら"おばさん"なんだろうね?


そう思ったら、なんだか可笑しくて、、、


、、、1人で笑ってしまった。