私は林檎を全部食べ、着替えようとして思い出す。
「ねぇ、綾。私の制服とかは?」
「ちゃんと洗ってあるよ」
そう言って別の部屋から昨日着ていたのを持ってきた。
なんだろう、デリカシーって言葉が頭の中で連打されてるんだけど。
「ありがとう」
それを受け取って、また寝室に戻って着替える。
ブラを着けようかというときに、背中の傷が少し気になった。
「痛いってのも、忘れちゃったかも……」