「棗、棗!当たってる、なんかある!」
「あー、ブラはなかったから」
「離れろーーっ!!」
寝起きのくせに元気な綾の声が耳にキーンとした。

「いい?男にあーいう行動は駄目!」
「うぃー、綾は兄貴かよ」
「従兄弟のお兄ちゃんですよ、俺」
綾に作ってもらった朝食を、もすもすと食べながらのお説教タイム。
懐かしいな、これ。
たった数ヶ月離れていただけでこうも懐かしく感じるとは。