身長は綾くらいで、真っ黒な髪は男にしては少し長い。
スーツを着込んでいて、背筋を伸ばしたまま振り向く顔は、私に多少は似ている。
どこまでも黒い瞳は、呑み込まれそうなほど闇に染まっている。
汐弥という、私の兄。
「久し振りだな、妃彩。お別れはしてきたか?」
「したよ、ちゃんと。だから安心してあんたを本気で殺せる」
一歩進めば、畳が軋む音が鳴る。
汐弥は黒く笑い、紡ぐ。
「なぁ、翔をどうして手放したと思う?」
スーツを着込んでいて、背筋を伸ばしたまま振り向く顔は、私に多少は似ている。
どこまでも黒い瞳は、呑み込まれそうなほど闇に染まっている。
汐弥という、私の兄。
「久し振りだな、妃彩。お別れはしてきたか?」
「したよ、ちゃんと。だから安心してあんたを本気で殺せる」
一歩進めば、畳が軋む音が鳴る。
汐弥は黒く笑い、紡ぐ。
「なぁ、翔をどうして手放したと思う?」

