それはもう、決まっていること。
逃げて、隠れて、身代わりにして、たくさんの人を傷つけた。
「綾、わかるでしょ?私がいれば、必ず周りに被害がいく。綾の両親が死んだのだって、そもそもは私のせいなの」
火の海と化した篠原分業会の一室。
目の前に倒れる二人は綾の両親だった。
“棗が幸せになれるよう祈っているよ”
最期の言葉は私の中に深く残った。
死者からの生者への祈りは、もはや呪いでしかない。