こんなにも華奢なのに、誰よりも強い。
「で、あんたは何しに来た?喧嘩しにってことはねぇよな。あんたが強くても、俺たちに一人でやり合うことはできねぇだろ」
挑発には乗らないで、逆に挑発する。
「やろうと思えばできるよ。だって、あなた達は弱過ぎるから」
なっちゃんにも散々言われた言葉。
それを鬼麟に言われたのでは、無抵抗に納得をするしかないように思えてくる。
「ていうか、そんなことしに来たわけじゃないの」
しばらく二人はお互い黙っていたけれど、先に彼女が飽きたかのように言った。