なっちゃんがいなくなってから、すごく時間が経った。
あの日を最後に、学校にも来ないまま夏休みに入ってしまった。
捜しても見つからないし、家すらも知らない。
僕たちは、結局のところなっちゃんのことは何も知らなくて、思っているよりも自分たちが無知なことを思い知った。
ただ気がかりなのは、彼女が今どこにいるのかってだけ。
修人も彼女を気に入っていたから、色んな情報をかき集めるのに一番躍起になっていた気がする。