「蒼、扉は優しく開けなよ」
続いてレオ、修人と入ってくる。
三人とも、私たちを見て少し驚いたような顔になる。
「おかえり、遅かったね」
倖がそんな三人に言った言葉に、敬語はない。
それに、多少驚きは隠せないものの、倖の変化に、「ただいま」と答える三人。
でもまま、いつもみたいな流れで、騒がしくなる部屋。
さっきまでの空気と違って、優しくなった空気。
そのとき、仲間ってやっぱりいいなって思った。
そして、気付いた。
帰って来た三人に少しだけかすり傷があることを。