倖のように、向かい合い、悩むことすらなく“逃げ”という、最悪の一手を取ってきた私。
自分しか見えていないから、他人を死なせる。
今でも、覚えている。
流れ落ちる赤い血を流す、優しかった人たちの、疑問と苦悶とを混ぜた顔。
何もできなくて、笑っているあいつに、ただ、怯えているだけだった。
“何もできないだろう?”
泣き叫ぶ私に、心底面白そうに言う。
“お前がいるからこうなった”
何度も何度も囁く声。
“お前の大切なもんは、全部壊してやる”
殺さないで、殺さないで殺さないで殺さないで殺さないで殺さないで殺さないで……
心の中で叫び続けても、言葉に、声に出すこともできなかった。
自分しか見えていないから、他人を死なせる。
今でも、覚えている。
流れ落ちる赤い血を流す、優しかった人たちの、疑問と苦悶とを混ぜた顔。
何もできなくて、笑っているあいつに、ただ、怯えているだけだった。
“何もできないだろう?”
泣き叫ぶ私に、心底面白そうに言う。
“お前がいるからこうなった”
何度も何度も囁く声。
“お前の大切なもんは、全部壊してやる”
殺さないで、殺さないで殺さないで殺さないで殺さないで殺さないで殺さないで……
心の中で叫び続けても、言葉に、声に出すこともできなかった。

