言葉に詰まる倖。
いきなり人殺し発言されたら、誰だって反応に困るよね。
「ああ、人殺しっていっても、間接的?っていうのかな。とにかく、私は、覚悟とか、そういうのから逃げて来てここにいる」
手元を見ると、微かに震えていて、片方の手で抑える。
怖い、怖くて、怖くて、逃げたいくらい。
倖の顔から、表情が消える。
「倖、私は、目の前で死に悶える人を前に、助けを求めていた人がいたのに、逃げたんだ。ただ、自分を守るために」