私は、“雛菊”だった。
“雛菊”を一言で表すなら、“悪虐非道”が一番合うだろう。
裏の世界を牛耳り、支配している。
あそこに目を付けられた者は、命があればマシなほうというくらい。
「……信じられないね。逃げた“姫”がこんなところにいるなんてね」
「その呼び方はやめて。私はもうあそこの人間じゃない」
「あんたのせいで死んだ奴らにも同じことが言えるのかい?」
目は見えてないはずなのに、心の奥の底を見られているような気がする。
肌にチリチリと突き刺さる殺気。