どんなに逃げたくても、時間はそうやすやすと逃がしてくれない。 そう、時はやって来てしまった。 「返しますよー」 先生が楽しそうに言いながら、ひとりひとりに紙の束を手渡していく。 結果がわかっている分、どうしようもなくこの場から走り出してしまいたい衝動に駆られる。 しかし、それができない。 「なっちゃん、勝負しようね」 私の負けです。 「棗ちゃん、楽しみだね」 いえいえまったく、これっぽっちもそんなこと思えません。