「“死ね”って言われることはなかったけど、“苦痛”とかを沢山教えてくれたの」
気のせいか、徐々になっちゃんから殺気が滲み出始める。
「うん、そう。優しいよね。“苦痛”を教えてくれるなんて」
痛かったはずなのに、過去を嘲笑うかのように笑う。
その言葉は俺ではない誰かに向けている。
「だからさ」
急にいつものなっちゃんに戻って、穏やかな表情になる。
先ほどまで俺が感じていたある種の恐怖はなんだったのかというぐらい。