甘えているというのに、罪悪感がないわけじゃない。
断っても、綾は引いてくれないから。
ただ、それだけ。
結局、綾を言い訳にしている事実から目を背けているのだ。
でも、大丈夫。
もう二度と綾に頼ることはないから。
「んじゃ行くよー」
二人で乗り込んだのは軽自動車。
お姉さんからのお下がりらしい。
「お下がりとか(笑)」
「ちょ、(笑)とか言うなよ!」
焦る姿は最高に面白いけど、運転中につっこみはやめてほしい。
危ないでしょうが。
私のせいだけど。