だけど、彼は後悔している。
何かを思い切り悔んでいるのだ。
それだけは分かった。
「でも、今からでも遅くないかもしれないじゃない。
過ぎたことは仕方ないけど、これから頑張れば…」
「遅いんだよ!」
彼の声に、身体が一瞬びくっと跳ねた。
「…もう、遅いんだ」
それ以上、何も言えなかった。
下手に励ましの言葉をかけても、彼には届かない気がした。
というか、下手な励ましの言葉すらかける筋合いは私にはないのかもしれない。
私はいつも、自分のことしか考えていない。
人のことを考える余裕なんて、いつだって持ち合わせていない。
そんな私が何を言ったって、きっと彼には響かない。
誰も私のことなんて、気づいてくれない…。
…あぁ、そうか。
私はきっと“寂しい”んだ。
“生きにくい”んじゃない。
“死にたい”んじゃない。
本当は私、思い切り“生きたい”のかもしれない。
寂しさもやるせなさも生き苦しさもひっくるめて、
それでもその中に“生きている意味”を見出そうとしているのかもしれない。

