ショックというより、腑が煮え繰り返るほどの怒りが湧いた。
だけど、合意の上での行為だった。
それなら、“一夜だけの関係”と言われるほうがよっぽどマシだ。
まさか、こんなつまらない賭け事に利用されていたなんて…
しかも“ガバガバ“だとか“ヤリマン”だとかセクハラまがいの中傷付きだ。
経験回数は、この年にしては少ない方だと思っているのに……
腹が立ち過ぎて、怒る気にもなれなかった。
一発殴ってやりたいくらいだったけど、そうしたら負けな気がした。
だから、私も忘れることにした。
あれは一夜の過ちで、何の意味もないことだと割り切ることにしたのだ。
だけど、それを許さなかったのは同僚たちだった。
私と三雲の噂は知れ渡り、その空気は一変した。
後輩の真奈美が三雲のことを好きだったとか、
それなのに三雲に対して色目を使ったとか、
興味ないふりして男の前では態度が変わるとか、
そんなことを言われた。
最初はいちいち否定していたけれど、彼女たちは聞き耳を持たなかった。
そのうち陰口や無視、そんなあからさまな嫌がらせが始まり、最近は仕事を全て私に押し付けてくる。

