その時営業部の三雲と。初めて言葉を交わした。
“ずっと話してみたかった”
“前から気になってたんだ”
そんなようなことを言われて、悪い気はしなかった。
まさか同じ部署の子が彼のことをずっと好きだったなんて、知るよしもなかった。
だいぶ酔いが回って、気付いたら私たちは2人きりで、ホテルの一室で抱き合っていた。
心地よかった。
久しぶりの人肌。
男に抱かれる喜び。
これから何かが始まるかもという期待に、久しぶりに胸が昂まった。
だけど、そう思ったのは私だけだったようだ。
「全然。まさかあんな簡単に落ちるとは思わなかったね。
てゆーかガバガバ。
多分、あいつヤリマンだぜ?
男だったら誰でもついてくよ、きっと。
もうちょっと落とし甲斐があると楽しめたと思うんだけどなぁ。
まぁこれで“総務の戸部明日香”はクリアってことで、賭けは俺の勝ちな」
「ちぇ、また三雲の勝ちかぁ。
にしてもお前、ひどい言い様だな。そのうち女に刺されるぞ」
翌日、禁煙室で三雲含む飲み会メンバーだった男性陣がそう話しているのを聞いた。

