倒れそうになるその腕を掴もうと、私は腕を伸ばした。
だけど掴むことは出来ずに、バランスを崩す。
気付いたら、私が噴水の中へと落ちていた。
「明日香ちゃん、大丈夫?!」
一瞬、何が起こったのか分からなかった。
私は彼と顔を見合わせると、堪えきれずに吹き出す。
「やだぁ〜、もう冷たい!信じられない!!何なのよ〜!!」
笑いが止まらなかった。
かっこ悪い。
びしょ濡れで、なんて無様な姿。
まるで本当の私みたい……
「意外とドジなんだね、明日香ちゃん」
彼もつられて笑った。
そうなの、私、本当は完璧なんかじゃない。
失敗だってする、ドジだってする、
足を踏み外して、水の中に落ちたりだってする。
そんな不完全な人間なのだ。
「そこで何してる?!」
突然、突き刺さる声と共に光に照らされた。
眩しくて目を細める。
「…何して…だ、大丈夫ですか?!」
「あ、いえ、足を滑らせてしまって…」

