一緒に食べることが出来たら、もっと楽しいだろうに……
「…疲れてる?明日香ちゃん」
「えっ?!な、なんで?」
突然、心配そうに彼が覗き込む。
「明日香ちゃんってさ、どんな仕事してんの?
いつもこんな遅くまで働いてさ」
「別に…普通の会社員よ?
化粧品メーカーだから、社員の大半は女だけどね」
「へぇ〜男性社員もいるはいるの?」
「いるわよ、営業とかで。同じ部署にはいないけど….私は総務だから」
思い出したくもないのに、三雲の顔が浮かんでうんざりした。
なんで、あんな男のことなんか……
「ふーん、化粧品メーカーの総務って大変なんだね」
別に大変なわけではない。
本来なら残業などほとんど発生しない部署なのだ。
「まぁ…新年度が始まって忙しい時期ってのもあるけど」
「ふ〜ん、そっか」
特にそれ以上は聞いてこず、私は内心ほっとした。
口に出したら負けだ。
泣き言を言ったら、私が負けを認めたことになる。
それだけは嫌だった。

