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ひんやりとした冷たさが額に触れる。
火照って靄のようになった意識が、ゆっくりと形を帯びていくのがわかった。
「……気が付いた?大丈夫?」
「え………」
一瞬、何が起こったのか状況がわからなかった。
目の前には彼の顔。
近くの街頭の灯りが青白く光る。
私は、どこか公園のベンチに身体を横たわらせていた。
「急に過呼吸起こして倒れたんだ」
「過呼吸…?」
私は倒れる寸前の息苦しさを思い出しす。
良い加減忘れたい残像が、まだ脳裏にしつこくこびりついていた。
……考えただけで、ふつふつと醜い感情が煮えたぎる。
そんな自分に、とっくに嫌気がさしていた。
「大丈夫?だいぶうなされてたけど」
「え……」
「子どもにかえる夢でも見た?“嫌だ嫌だ”って何度も駄々こねてた」
「う、うそ……」
「とろろそば食べたら?お腹に何か入れれば落ち着くかもよ」
彼はそう言ってニコッと笑った。

