彼の言葉に、私は顔を上げた。
「違う?」
もう一度聞いてくる。
その瞳がまっすぐに私を見つめて、何故か私はその場から動けなくなった。
「そ、そんなこと…生きてれば誰だって1度くらいは考えたことあるでしょう…
ていうか、私が死のうがどうしようが、あなたには関係ないじゃない」
…苦しい。
息が苦しい。
吸っても吸っても、酸素が肺に入っていかない。
まるで水の中にいるみたいに、息が出来ない。
暗い夜の闇が、私を包む。
風の音も草のにおいも、五感が全て切り離されてゆく。
私が私でなくなってゆく……
“……知っててやったんでしょ?
真奈美が三雲さんのこと好きって皆分かってたじゃない…”
“…まさかあんな簡単に落ちるとは思わなかったね。
男だったら誰でもついてくよ、きっと…”
やだやだやだ…
もう何も聞きたくない…
助けて……誰か………
私を、ここから連れ出して…………

