恋音の葉〈短編〉




――は下を向いて手を絡ませていて、表情はあまり見えない。




幻聴じゃ……ないよね?


でも何も言って来ないし……。



コトン



ゆっくりと机に楽器を置いた。


手が震える。


何で……?


ポカンと口を開けていると。


――は上目遣いでわたしを見てフッと笑った。