ドアに目をやると水澤先生が立っていた


「あっ、寺下先生 僕からもお願いします 出席停止処分はなしにしてください この子たちからケンカを売った訳じゃないですし それに相沢さんは遠藤くんを助けたんです」


先生はそう言うと頭を下げた


私もつられて頭を下げる


「そこまで言うならなしにしましょう 二人とも次はないと思え! いいな!」


良かった…


また水澤先生に助けられた…


私たちは教室を出た


「先生! 待って!」


私は職員室に戻ろうとした先生をとめた


「良かった出席停止にならなくて」


「先生のお陰だよ 助けてくれてありがとう!」


先生はいつも私を助けてくれる


私は先生が好きなのと同時に信頼しているんだ


「もう自分の体傷つけないでください もし何かあったら僕を頼って 本当に無事で良かった」


先生はそう言うと私の頭を優しく撫でた


先生は温かくて…


私の心をすんなりと変えていくんだ


私はバクバクとなる心臓を抑えるのに必死だった


私先生がいたから強くなれたんだ…