「ちさと」



はにかんで、地べたに座りなおす拓馬。

その拓馬の手をぎゅーっと握って、私は確信した。



「拓馬はね、そんなこと言わないよ」


「自由奔放で、バカで、頭より先に体が動いちゃうような、どーしようもないやつだけど、絶対に…最後まであきらめたりしない」


「それに周りは巻き込むけど、相手に…強要はしないの」



今度は、私が拓馬にはにかんで見せた。


ハトが豆鉄砲喰らったみたいにポカンとしてい拓馬。



「クスッ。敵わんな」