あたしは余り使われてない西校舎に逃げ込んだ。
って逃げ込んでみたものの…
これからどうしよう…?
…とりあえず何所か適当に空き教室選んで入ろう。
ガラッ
あたしは明希を引っ張りながら一番近くの空き教室に入った。
ドサッ―
「ゼーゼーゼー…」
明希の腕を放した途端床に手をついてへたり込んだ。
「これくらい、平気でしょ?」
あたしは何とでもないように明希に言うと、
「はぁはぁはぁ…珠紀が足速過ぎなんでしょーが…」
体を起して、壁にもたれかかりながら座った明希に
すっごい睨まれた…。
「あ、あははは……」
ここは無笑えないけど笑うしかない。
でも明希は苦笑いで返すあたしにさらに追い打ちをかける様に
「だいたいさぁ~珠紀がうちに抱きついたりしたからでしょ!!?」
う”…
なんも言えねぇ…。
だって図星だもん。言い返す言葉が無い。
「もうさぁバラしたらいいじゃない!本当はお笑い好きの元気な子なんでーす!!って」
…コイツ…どれだけあたしを追い詰めるつもりなんだ…
「…そんな事できたら…とっくにやってるし…」
拗ねた。
自分でもバカだなぁって思うよ。
だって自分でキャラ作って自分じゃない自分を演じて結局、苦しんでる自分。
でももし本当の自分さらけ出して、秘密も全部友達に言って裏切られたらと思うと、信用出来ないんだよね…
いじめられたらどうしよう…とかね?
あたしは友達は多いけど真の友達は少ないんだよね…。
「はぁ~珠紀は考え過ぎだって!!皆、珠紀が思ってる以上に大切に思ってくれてると思うよ?」
「…分かってるよ…」
シュンと落ち込むあたしに明希はまた「はぁー」と溜息をついて立ち上がった。