真夜中の魔法使い



ドン!



「あっ、ごめんなさい。」



脇道から急に出て来た女の人に気がつかず、ぶつかってしまった。


その人は急いでいたのか、なにも言わずに足早に去って行った。


「偉い人だったらどうしよ・・」


ミユウはその人の行った先を目で追った。



なんだ、学生さんか。


その人が身につけていたのは王立学校の制服だったのでホッとする。