真夜中の魔法使い



「そろそろ、帰るね。」


「うん。」


支度をしたアキと一緒に一階へ降りると、お兄ちゃんはリビングで新聞を読んでいた。


「帰るのか。」



お兄ちゃんは2人の姿を見ると、新聞を畳んで廊下にむかってくる。



「はい。お世話になりました。」



昨日と同じように、お兄ちゃんと一緒にアキを見送る。



「気をつけて帰れよ。」


「はい。本当にありがとうございました。」


アキは今日も丁寧に挨拶をしていく。





「アキ!」