真夜中の魔法使い




「ほんと!?嬉しいなあ。ミユウと一緒にお花の世話ができるなんて。

ウチにいた頃はほとんど一人でやっていたからさ。
友達と一緒に植物の世話をするとか、ちょっとした夢みたいなものだよ。」



「げほっげほっ・・!!」

「ちょっと、ミユウ大丈夫!?」



慌ててタオルを差し出すアキ。その顔は心から心配そうである。



「だ、大丈夫・・。」


ありがたく受け取って、なんとか頷く。


「ああよかった!落ち着いて食べないとダメだよー。」



「う、うん・・。」


誰のせいだかわかってるのかな、と思いながらも頷くと、アキは満足そうな笑みを浮かべていた。



「アキってさあ、少し変わってるよね。」



「ええ、そうかなー?」



「うん。友達と一緒に植物の世話をするのが夢、なんてちょっと変わってる。」



「まあ、普通って言われるよりは嬉しいかな。」


そういったアキは妙に大人びて見えた。
だから少し、いつも考えていたことを話してみたくなったんだ。