真夜中の魔法使い





今度ははあ、とわざとらしくため息をついた少年。


大人しくしてろと言ったのを聞いてなかったのか、といったところだろうか。




「その程度の変装を、見破れないと?」




「た、確かに・・」




不覚にもかーっと頬に熱が昇る。



愚問だった。

図に乗ったように聞こえていたとしたら恥ずかしい。




「お前は発散している魔力が強すぎる。


それと・・俺はハルトだ。

さあ、着いたぞ。」