真夜中の魔法使い





ーーバーン!





耳をつんざくような音と共にメイド達の悲鳴が上がった。




咄嗟に耳を覆っていなかったら鼓膜が大変なことになっていたかもしれない。




爆発した釜戸の破片が飛び散り、粉塵が舞い上がった。



まだ、これでは足りない。



視界が不明瞭な中、もう一度杖を振って釜戸に火を点けた。



大破した釜戸の火は、その近くにあった箒や食器棚へ燃え移っていった。