アキが油断した隙に、ミユウがパッと姿を消した。



「ミユウっ!?」




「アキこそ油断したねっ!」



ミユウはアキの肩をポンポン、と叩いた。
隙を狙って瞬間転移したのだ。




「もう。ミユウ魔法うますぎだよ。僕のが霞んじゃうじゃんか。」



アキはすこし不満そうだ。





「そんなことはないよ。アキはとってもすごい魔法使いだと思う。」





ミユウはその日一番の笑顔を見せてアキの手を握った。





「ミユウはずるいなあ。」




アキもそう言って星に負けない明るさで微笑んだ。