真夜中の魔法使い




転移した先は、外から見ていた廊下の突き当たりの角だった。

ちょうどよく人はいないが、姿が見え始める前に行けるところまで進む必要があった。既に家を出てから15分は過ぎているだろう。

約束の時間が迫っている。


足音をたてないように慎重に歩みを進めた。



目的地は屋敷の奥にあるはずだ。



外から煙突の位置を確認してあるから、進むべき方向は分かっている。