「ようこそ。夜の空へ。」
目の前ではアキが目を銀色に輝かせて微笑んでいた。
彼の後ろには満天の星、星。
輝きがまるで違った。
「すごい・・・きれい。 夢みたい。」
見渡す限り星が輝いていた。窓からみていたのとは比べようもないくらいの迫力だ。
「すごいでしょ。でも夢じゃないんだよ」
そう言うとアキはつないでいたミユウの右手をぐっと引っ張った。
二人は手をつないだまま夜空を泳ぐように飛んでいく。
魔法使いや魔女というと箒で飛ぶイメージだが、二人は箒を使わなくてもまるで鳥のように飛ぶことができた。
もっとも、人によっては箒をつかって飛ぶのを好む魔法使いもいたが、アキは道具を使わないほうが自由で楽しいと考えている。


