集中しすぎて周りが見えなくなってしまうことはよくあったが、今回はタイミングが悪かったのだろうか。 「それは・・ごめん。 夢中になってたから。」 こちらを見ていないことがわかっているのに、気まずくなって目を逸らす。 「お、お兄ちゃんより大事なものなんて、あるわけないでしょう?」 ため息交じりにそう言った瞬間、 先ほどまで床で粉々になっていた黄色のチョークが元通りなって手の中に収まった。