「ミユウ、行こう。」 また、捕まってしまった。 彼の目は不思議だ。普段は黒いのに、こうして時々銀色の光を帯びる。 これも、一種の呪文なのだろうか。 ゆっくり、ゆっくり手を伸ばす。 「怖くも、寒くもないよ。それは保証するから。」 手が触れた瞬間、二人は窓の外に出ていた。