「ねえねえ、今日ね!」
下校途中。
私の彼氏の留夜は、同い年なのに、同い年とは思えない位に可愛い。

私よりひくい身長。
純粋無垢な瞳。
可愛らしい仕草。

「今日ね!勝田達がね、僕らはもう、ちゅうしたのかきいてきた!」
「へえ。それで?リュウはなんて答えてくれたの?」
「まだだよって。」
「そっか。」

私はよしよしとリュウの頭を撫でる。
リュウはあんまり嬉しそうな顔をしない。

「リュウは、したいの?キス。」

ああ、意地悪な私。
もしこれでうんと言われても出来ないのに。

「もちろんっ。だって、サキのこと大好きだもん。」

ああ、愛しい。

「そっか。」

また、よしよしと頭を撫でてやる。

「サキはしたくないの?キス。」

えっ…

いつもなら、よしよしで終わるはずの会話。
なのに、泣きそうな上目遣いのリュウ。
駄目だ、こりゃ。
なんでそんなに可愛いの?

「えっ?」

だきしめてやった。

「したいに決まってるじゃん?」