「お母さん、靴下靴下!」


「ええ!?安美どうしたの!?」



慌てて帰ってきた私は、これまた慌てん坊なお母さんが持ってきてくれた左右同じ柄の靴下を履いた。



そして、全速力で走った。


…が。


学校で1、2を争うぐらいに私の家は遠い。



当然間に合うわけもなく。



まだ、チャイムが響く学校は遠い。