「それにしても…」 「なぁに?」 「それ、おしゃれ?」 冷めた口調なのは、親友の篠崎愛依。 可愛らしい名前とは裏腹に、さばさばしたショートカットが似合う、綺麗な大人っぽい女子。 「え?」 そう言って、愛依が指すほうを見てみると…。 靴下が左右違う! 「んぎゃ!ごめん愛依、先行ってて!」 言うなり、私は走り出した。 今日から最高学年なのに。 ……最悪。