ちっぽけな勇気 〜あなたのために〜

その日の放課後…

私は先生に頼まれた資料を空き教室まで

持って行くため、滅多に行かないちがう

校舎に来ていた

資料室の扉をガラッと開けると

「えっ!」

思わず声をあげてしまった

だって、そこに居たのは

まぎれもなくみんなの王子…近藤くんだ

ったから…

「すー…すー…」

しかもよく見ると眠ってらっしゃる…

まつ毛長いなーなんて思いながらじーっ

と見ていたら

「俺の顔、なんかついてる?」

と、突然近藤くんの目があいた

「お、起きてたの!?」

「うん、それより質問に答えてくんねぇ?」

「え?あ…いや、まつ毛長いなーと思って…」

「ふーん」

興味無いなら聞かないでよ…

「で?なんであんたがここにいんの?」

「あー、先生に頼まれた資料を持って来たの」

「近藤くんは?」

「女がうざいし眠いから…だれもこないとこに寝に来たの」

「あー、なるほど…
じゃあ…私はもう行くね!」

と言って走りだそうとした…んだけど…

ズテッ!

こけた。やばい。めっちゃ恥ずかしい!

「ぶはっ!」

わ、笑われた!

私は恥ずかしさのあまり走って逃げた